2007年ケータイあれこれ
T・K
 新規参入の明暗2007年
 イー・アクセスが新しいケータイ事業者としてサービスを開始しました。一方で、IPモバイルはケータイ事業への参入を断念しました。当初は、ドコモ、au、ボーダフォンの既存三社に対して、ソフトバンク、イー・アクセス、I Pモバイルの三社が新規参入するという構図だったのですが、ここへきて、ソフトバンクがボーダフォンを買収、I Pモバイルは参入断念という形となり、実質、新規参入は一社のみとなってしまいました。また、番号持ち運び制度(MNP)の利用は開始半年で約200万件と、当初予想を大幅に下回っています。みなさんは新規参入やMNPにどのような期待をお持ちですか?ほとんどの方が、競争によって料金が下がってくれたらいいな、とぼんやりと思う程度ではないでしょうか。マスコミでの大きな取り上げ方に反して、お店に足を運ぶのが面倒くさかったり、よくよく調べるとそんなに料金の差もなかったり、家族割引があるから別のケータイ会社に変えようとまでは思わない、というのが大多数意見のように感じます。結局、ケータイ市場の流動化による端末の売り上げアップを目論んでいたメーカ各社は期待外れに終わり、ケータイ各社の競争への過剰反応を映す形で、広告業界は特需を享受したという構造となったようです。もともと新規参入やMNP制度の背景には、日本のケータイ業界は寡占状態で料金が高止まりしている、という批判がありました。競争を促進して、より満足感の高いサービスを受けられるようになれば、それはウェルカムです。ただ、今回の制度導入や新規参入に対する投資や広告費用等は結局料金に跳ね返る可能性もあります。
 一昔前に、固定電話で「マイライン」という制度が導入されましたが、こちらもユーザー不在、業界のみが勝手に盛り上がった印象が強かった。ケータイ業界に対する新たな試みにおいて、業界側の論理のみに終始するのではなく、しっかりとユーザの方を見て、ニーズや隠されたニーズを汲み取ることに知恵を絞るような姿勢への転換が必要なのではないでしょうか。ユーザーにとっては、自分が使っているケータイ会社のシェアの大きさは、ほとんど関心がないことなのです。

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