おしゃれノート
PICO
 秋の夜長に、さらりと読めるこんな本はいかがですか。
1.「生協の白石さん」(白石昌則、東京農工大学の学生の皆さん、講談社)
東京農工大学の学生から学内の生協に寄せられた「ひとことカード」と、生協職員の白石さんがそれに対して実際に出した「回答」が並べて紹介されています。時に洒落や冗談の混じった学生の質問・意見・要望にも、白石さんは一つ一つ丁寧に真摯に、そしてユーモアと愛情を持って、ウィットに富んだ返答をしています。そのセンスある心のこもった回答から、白石さんの誠実で粋な人柄が垣間見え、日常会話にヒントを与えてくれると同時に、学生時代を懐かしむ気持ちにもなります。たとえば、学生「愛は売っていないのですか?」、白石さん「どうやら愛は非売品のようです。もしどこかで販売していたら、それは何かの罠かと思われます。くれぐれもご注意ください。」など。両者のやりとりがとても心温かく、優しくほんわかとした気持ちにさせてくれる一冊です。
2.「きょうの猫村さん」(ほしよりこ、マガジンハウス)
猫なのに人間の言葉が話せて、猫なのに家政婦、猫なのに働き者。事情があって家政婦として働く猫村ねこが、派遣先の犬神家のドロドロした家庭事情が気になりながら、日常におこる様々な哀愁や不思議がいっぱいの現実に負けずに、目標に向かって健気にがんばる姿が何ともいじらしいコメディー。姿形や時折見せるしぐさは猫なのに、言動や思いは人間そのもの。シュールな現実をネタに、家政婦仲間とお茶を飲む猫村さんがとってもかわいい。くすりと笑いながら、軽く読めますが、読み終わると猫村さんの虜になってしまう、「脱力系」のほのぼのとした一冊です。
日ごろのストレスも、やさしく癒してくれるおすすめの本たちです。

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