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| レポート form USA | ||
モンタナとの州境に近いワイオミング州パークマンに滞在してはや一ヵ月半。3期に分けて行われているアートキャンプも第2期が終わり、残すところあと2週間となりました。アメリカの各州にはそれぞれニックネームがあって、ワイオミング州は「カウボーイステート」、モンタナ州は「ビッグスカイ」。雲一つない青空の広いこと、広いこと。光害など全くない夜空はまるで星座早見表を見るよう。空にかかる天の川がこんなにはっきり確認できるなんて驚きです。 赤土の山肌に広がる牧草地には牛、牛、牛。カウボーイステートというだけあって、ここは牛の飼育が一大産業です。カウボーイが山の牧草地まで牛を連れて行くパレードも何度か目撃しました。カウボーイは今でも、ホントに西部劇に出てくるカウボーイと同じ姿。カウボーイハットにジーンズ、大きなバックルのベルト、先のとがった革のブーツ…ちょび髭などあったらますますそれらしい。そんな本物のカウボーイと遭遇するのはなかなか感動ものです。 夏は牛追いと同時に干し草作りの季節。刈った草を冬まで保存するために、ヘイベイルと呼ばれる干し草の固まりを作るのですが、大きな円柱形のヘイベイルが原っぱのあちこちに無造作に置かれている様は現代アートのようでなんとも美しい。それと、イラゲーションと呼ばれる巨大なスプリンクラー。この装置が牧草地に水を撒いている様子も、実にダイナミックで目を奪われます。 そんな牧場地帯の一角に、このキャンプの創設者ジェシカさんは一人で住んでいます。70歳の彼女は本来は画家。ご主人を亡くした後シカゴからこの地に引っ越し、「いろんな条件がパズルのように組み合わさって」ティーンエイジャー対象のアートキャンプを始めたそうです。キャンプというより日本語では「合宿所」といったほうが当たっているかな。彼女の家の敷地内に、二段ベッドを備えた宿泊棟、シャワー棟、多目的作業棟、キッチン棟を建て、1期あたり20〜30人のキャンパーを迎えています。 見えるのは山肌と大きな空と、時折通るクルマだけ。彼女の家は築30年ほどのログキャビン。3つのベッドルーム、居間、ダイニングキッチン、書斎、2つの浴室とサンルームがあります。アーリーアメリカン風の室内はアーティストの家らしく隅々まで気を配って装飾され、居間にはグランドピアノ、書斎の本棚はアート関係の書籍で埋まり、携帯電話こそ使えませんが、インターネットは不可欠の情報ツール。もちろんトイレは水洗。屋外のデッキにはお湯で満たされた可動式の浴槽が置いてあって、いつでも温泉気分が味わえます。買い物はGMのRVを駆って、シェリダン(クルマで45分)やビリングズ(同2時間)のスーパーマーケットへ。週に2回個人営業のゴミ収集トラックがやって来ます。 人里離れた田舎にいながら都市に住んでいるのとほとんど同じ生活をし、世界に向けて情報発信している……彼女はアメリカ人のもう一つの生き方を鮮やかに見せてくれています。 |
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