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グリーントマトの子育て日記
月の世界
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秋になると、我が家では必ず行なうのがお月見。例年なら『月より団子』で、食べることだけに執着していた下の子だったが、今年はまじまじと月を眺め、「私うさぎさんが見えるよ。うさぎさんが耳をこ〜んなにしてるよ」と、手と体を曲げてその格好をしてみせる。うさぎさん?そういえば月にはうさぎが住んでいるという話があったっけ。久しぶりに思い出した。私も子どもの時にそう言っていたな〜と思いながら月を眺めると、本当にうさぎが娘と同じ格好をしているように見えてきた。
次に四年生の息子が「月の表面はデコボコしてるとよ」と、さすが四年生らしい科学的なことを言い出した。そういえば子どもの頃ニュースでアポロ月着陸の光景が繰り返し流れていたっけ。久しぶりに思い出した。確かにデコボコだったよな〜と思いながら月を眺めると、まるで月に立ったことがあるかのように本当にデコボコ表面が見えてきた。
子どもの一言で、こんなに月が違って見えてくるから不思議だ。私だけだったら、ただの月にしか見えなかっただろうに。普段は人の高さまでしか視線はなく、自分の頭の上なんてなかなか見上げない私。月の存在なんて忘れて狭い世界であくせく日常を送っている私が、子ども達と作った歪な形のお団子を食べながら、久しぶりに頭上の広い空の向こうを眺め、思い巡らしたひと時だった。
(志穂)