2002.12.12 : 平成14年12月定例会(第11日) 本文

◯六十四番(重野 正敏君)登壇 おはようございます。新世紀緑友会の重野正敏でございます。通告に従い質問を行います。
 まず、県立農業大学校の学科再編についてと農業の担い手育成についてお尋ねをいたします。今日、我が国の農業はかつてない厳しい、そして多難な時期を迎えていると言っても決して過言ではないと思います。急増する輸入農産物や長引く景気低迷の影響を受け、農産物価格は年々下落し、農家経営は著しく圧迫されております。もはや農業は自分の代で終わりだと考えている農家も少なくありません。しかし、農業が果たしている役割は私たちの命の源であります食糧を供給するだけでなく、自然環境保全に対しても多面的な機能を果たしていることは言をまたないところであります。また、私たちの心のよりどころであります美しい郷土は、石川啄木の「一握の砂」にありますように、「ふるさとの山に向ひて 言ふことなし ふるさとの山はありがたきかな」そのものでございます。現に私が住んでおります八女地方は、広々とした平たんな水田地帯から山間部の見上げるような棚田まで恵まれた自然に囲まれていますが、この大いなる緑の中で私たちの命の源であります農産物を初め、おいしい空気や豊かな水源の涵養も果たしております。この豊かな自然の恵みを将来にわたって守り、消費者に安定的に食糧を供給していくためには、まずもって農林業が元気でなければなりません。そのためには、次代の農業を担う後継者が安心して育っていける環境整備が何よりも重要であると考えております。経営感覚にすぐれた担い手が育ってこそ、初めて新しい福岡農業を切り開いていく力が生まれ育っていくことができるのではないでしょうか。
 そこでお尋ねしますが、そうした観点から、今回福岡県農業大学校では、新しい技術力と経営力を持った農業者を育成するため組織再編を行うとされておりますが、担い手育成は農業大学校だけでなく、農業高校も大きな役割を果たしております。現在、高等学校においても再編が鋭意進められておりますが、農業関係高校では、福岡農業高等学校と八女農業高等学校が拠点的整備研究校に指定され、専門性や知識、技術を強化していくとのことであります。農業大学校では、このような高い専門的な知識や技術を習得した生徒を一人でも多く受け入れるべきであると考えますが、今回の再編の中で農業高等学校と農業大学校との連携をどのように強化されようと考えておられるのか、知事の御所見をお伺いします。
 次に、このたびの再編のあり方であります。再編計画では、これまでの営農を目指した学生のための農業自営科七十名と指導者を目指した農業指導科二十名を統合して、就農を主目的とした養成科という新しい学科で五十名に再編するものでありますが、現在の七農業高等学校の中でも県下で最大の農業地帯であります八女農業高等学校でさえも就農率は平成十年度、十一年度が一〇%、十二年度、十三年度が各九%と一割を割り込んでおります。ほかの農業高等学校では、ほとんどゼロであります。こうした実態から考えても、農業高校の卒業生を農業大学校で再教育し、就農へと結びつけていくことが最も重要なことではないかと思いますが、知事の考えをお聞かせ願います。
 ところで、私の地元であります八女郡では、中山間地域も多く、農業とあわせて林業にも取り組んでいる人が数多くあります。しかしながら、林業の世界においても外国産の木材が木材需要量の八二%も輸入されており、木材価格は農産物以上に厳しい状態が続いております。このような状況の中で、後継者は農業を主体として林業にも携わっているというのが実情であります。
 そこでお伺いしますが、将来、自営の農林科を目指す生徒が農業大学校に入学した場合、農業関係だけでなく、林業関係の知識や技術もある程度習得できるようなきめの細かいコースの設定や、体験及び実習授業を行うことが必要ではないかと思いますが、知事の考えをお伺いいたします。
 次に、道路問題に移ります。まず、国の道路行政に対する県の対応についてお伺いいたします。二十一世紀に入って、我が国は少子、高齢化の進展、環境問題の深刻化や厳しい経済情勢などの制約のもと急速なグローバル化の進行により、世界的な競争社会の中にあります。このような状況において、我が国が国際競争社会を生き抜いていくためには、しっかりとした国土づくりや活力ある地域社会づくりが何よりも不可欠なことと考えております。そしてそのためには、その基盤となります道路の整備がますます重要性を増していると考えます。しかしながら、道路を取り巻く環境は大変厳しい状況にあります。御存じのように、高速道路については、連日新聞、テレビ、マスコミ等で大きく報道されておりますように、今後の高速道路の整備をどうするのかが、国政の大きな焦点となっております。私は、道路関係四公団民営化委員会の意見書について、今後の高速道路の整備が事実上ストップするのではないかと大きな危惧を抱いているものであります。そもそも、道路整備の必要性は高速道路を結ぶ一般道路までを含めた道路全体として論ずるべきものであり、高速道路のみに焦点を当て、しかも採算性だけで高速道路の整備の是非を論ずることは、将来の国土政策のあり方にも大きな禍根を残すことになります。国民の日常生活を支え、地域間の連携交流を促進する道路網の整備は、活力ある地域づくりや豊かな暮らしの実現のために極めて重要であります。特に高速道路ネットワークの整備は、地域経済の活性化、地域の自立的発展や広域物流等、国際競争力を強化する上でも非常に重要であるばかりでなく、災害時においても緊急輸送路として、あるいは避難道路としても必要不可欠なものであります。本県におきましても、東九州自動車道は北九州、京築地域の振興、発展に欠かせないだけでなく、既に供用している九州縦貫自動車道、九州横断自動車道とネットワークを形成し、九州全体の一体的な浮揚、発展のために重要な役割を担うものであり、一日も早い完成が待たれているところであります。
 そこで、高速道路の整備について土木部長に次の二点についてお尋ねをいたします。
 まず第一点目は、昨今の高速道路整備の見直しについてどのように受けとめておられるのか。
 二点目に、本県の東九州自動車道の整備状況と、今後どのように対処しようとされているのかお聞かせ願います。
 次に、道路財源の確保についてお伺いします。国においては、財政構造改革として昨年度から道路特定財源の見直しが論じられており、その使途拡大や一般財源化など検討が行われております。もし、道路特定財源が一般財源化されますと、当然道路財源が削減され、今までどおりの道路整備は困難となり、地域の活性化や安心して暮らせる県民生活に大きな影響を及ぼすものと危惧しております。このため県議会といたしましても、さきの六月定例議会では、道路財源の確保等に関する意見書を議決し、その必要性を国に強く訴えたところであります。幸いにして、平成十五年度については道路特定財源の一般財源化が見送られる方針と聞いておりますが、しかし一方では使途拡大がなされるなど、今後とも予断が許されない状況にあります。本県の道路整備の水準は、道路改良率が七〇%弱となっております。まだまだ決して十分ではなく、特に私のところの八女地域においては山間部が多く、さらに低い状況にあります。今後とも、本県の地域振興のため、その基盤となる道路整備を推進していくことが重要であり、このためには、道路財源の確保が何より不可欠なものであります。このことについて、本県ではどのように対応されているのか、その取り組みについて、この点は知事にお尋ねをいたします。
 次に、県の道路行政についてお伺いします。道路は県民生活を支えるとともに、地域間の連携交流、そして促進を図るなど地域の活性化には欠かすことのできない社会基盤であります。私の地元であります八女地域のように、鉄道などの公共交通機関の整備が不十分な地域においては、道路が唯一の重要な交通基盤であります。それにもかかわらず、国においては道路整備はもう十分というような意見もありますが、これは地方の実態を全く無視した論議であり、地方においてはまだまだ不十分で、今後とも着実に道路整備を進めていただく必要があると考えております。そのためには、十分な予算措置が必要でありますが、近年、県単独事業費が大きく減少しており、県土の均衡ある発展が損なわれようとしています。
 そこでお尋ねしますが、今後の県単独事業費の確保と事業の実施について、土木部長の見解をお聞かせ願います。
 次に、八女地域の道路整備状況でございますが、豊かな自然と温暖な気候に恵まれた地域でありますが、日常生活の基盤となる国道や県道の整備は、山間部を走る道路が多く存在しておりますこともあって、まだまだ未整備の道路が多く残されております。この中で、八女地域の幹線道路であります主要地方道八女香春線につきましては、筑後地域の八女市から筑豊地域の香春町を直接結ぶ大動脈であり、経済、文化、教育、福祉の交流はもとより、地域の活性化に極めて大きな役割を担っている重要な路線であります。しかしながら、本路線の浮羽町−星野村間、特に両町村境の合瀬耳納峠付近は、地形、自然条件等が著しく厳しく、狭隘、急勾配、急カーブが多いため、交通の難所となっております。冬季には積雪、寒冷な気象状況のため交通不能に陥ることもしばしばあっております。したがって、本路線の整備は地域発展の絶対条件であり、本路線及び合瀬耳納峠の整備並びに国道昇格が沿道住民の悲願であります。この三点については、長年にわたり要望してまいりましたが、いまだにその見通しが立っておりません。
 そこでお尋ねをいたしますが、合瀬耳納峠のふれあいトンネルと国道昇格の見通しについて土木部長にお伺いをいたします。
 次に、県道整備計画における路線及び規格の変更についてお尋ねいたします。
 本県には、大分県、熊本県、佐賀県との県境をまたぐ県道が何本も走っておりますが、そうした主要地方道において最近規格や路線を変更しようという動きが出ております。もちろん厳しい財政状況下の限られた予算の中でいかに効率的に道路整備を進めるかということも大変重要な課題であります。
 しかし、県境をまたぐ道路については、それぞれ相手の県と同じ規格で設計され、整備が進められており、一方的に規格や路線を変更した場合、同じ道路の延長線上にありながら県境を越えた途端急に幅員が狭くなるような変速的な道路となることは明らかであります。このため、道路計画を見直すに当たっては、地域住民の理解や地域の実情への配慮はもちろんのこと、単に経済性だけでなく、隣接県との整合性など慎重な検討がなされるべきではないかと考えますが、これに対する土木部長の基本的な見解をお伺いいたしまして、質問を終わります。
 御静聴ありがとうございました。(拍手)


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